将来の医療に応用できる細胞バンク

細胞バンクとは、将来に備えて自分自身の細胞を長期的に保存しておくことを指します。

これは再生医療と大きな関係があるのですが、人体にある細胞の中には、幹細胞と言って様々な臓器とか組織に分化する能力を持った特殊な細胞が含まれています。

これは体内のあちこちに存在しているのですが、その数と利便性とを考え、脂肪組織に含まれるものがりお要されることが多いです。

腹部とか太ももにある脂肪組織を吸引し、含まれている幹細胞を分離して冷凍保存することになります。

脂肪組織自体は、筋肉とか他の臓器などとは異なって、吸引したとしても人体の機能には大きな影響を及ぼしませんから理想的なわけです。

採取した幹細胞は、体内のいろいろな臓器とか組織に分化する能力を持っていますので、現時点では特に病気などがない人であっても、健康なうちに採取しておき、将来的に体に不具合が生じてきたような際に再生医療に応用することが期待できます。

医療技術の進歩は早いですから、今は十分な再生医療ができなかったとしても、何年か後には状況が変わっているかもしれません。

そのときに備えて、健康なうちから幹細胞を採取して保存しておくことは、ある意味で未来の自分に対して健康上の保険をかけておくようなものということができます。

自分自身の細胞を使うのですから、免疫による拒絶反応を心配することはありませんし、他人であればリスクになるウイルス感染症などの心配もありません。

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